チェスの魅力

チェスの魅力

チェスの大きな特徴の一つは、相手の駒を取っても自分の駒として使うことができない、という点です。

 

この特徴がネックになってチェスを楽しめない、という人もいるようですが、ちょっと考え方も変えてみると面白いかもしれません。

 

チェスは、ポーン(歩兵)やナイト(騎士)という駒の名前が示すように、戦場を模したものと考えられています。

 

盤上が戦場だとすれば、相手の駒を取る=相手の兵士を倒す、ということになりますよね。つまり、相手の兵士を一人でも多く倒すことがそのまま勝利につながるのです。

 

逆に言えば、自分の兵士を倒されてしまったら負けてしまう、ということです。

 

自軍の戦力差がそのまま勝敗に直結するという、戦場そのものの緊張感が、チェスの大きな魅力の一つです。

 

そして、駒の動き方もとてもユニーク。例えばポーンは、1回目だけ2マス動くことができます。

 

また、自分の斜め前にある駒を取ることができますが、正面にある駒は取ることができません。

 

将棋の「歩」の動きに慣れた視点で見るととても奇妙なこの動き。これも、戦場を忠実に再現していると言えます。

 

ポーンが最初だけ2マス動けるのは、戦闘前で歩兵が元気だからです。正面の駒を取れないのは、歩兵が正面からぶつかっても、正面というのは一番守りが固い部分であり、力押しすることは難しいからです。

 

どうです? とてもリアルですよね。

 

一軍の司令官になったつもりで、自軍を自由自在に動かす感覚を味わえる。これが、チェスの面白さと言えるのではないでしょうか。